夏の前夜

僕の小さな森の奥深く
答案用紙が燃えていく
今日と明日の夏の風
モーニングの過ぎたテーブルで

つま先立ちで空を見上げて
不意に意識が遠くなると
坂道を小瓶が転げるように
あの頃の事が蘇る

人懐かしい呼び鈴に鍵をかけて
待ち合わせで誰かを待とう
飴色の空が闇に呑まれているよ

乾いた掌と掌 繋いでる
森の一番深い深いところで
ツギハギだらけの夢 船が出るぞ
命の蝋燭が 嗚呼 燃えている


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